今週末の1月7日(土曜日)に高校サッカー新人戦の決勝トーナメントを決める7試合が行われます。
この試合は中堅実力校にとっては非常に重要で、今シーズンを占う試合と言っても過言ではありません。
今回、そんな重要な1戦に注目いただきたく、新人戦ベスト8の持つ意味などを解説します。
新人戦(第75回滋賀県民体育大会サッカー競技高校の部)とは
次年度の春に開催される高校総体予選(インターハイ予選)のシード権をかけ1.2年生の新チームで戦う大会です。近畿大会や全国大会ありません。
※訂正です。優勝校は2月に奈良県で開催される近畿大会に出場します。
滋賀県民体育大会とは
【滋賀県民総スポーツの祭典】の一つの大会。8月を中心に県下各地で全51種目が開催されます。
大きく分けて一般の部/高校の部/中学の部の3部門あり、中学の部のサッカー競技が夏に行われ近畿大会、全国大会へと繋がる「夏の大会」のことです。
なお、一般の部は郡市対抗として開催されます。前述の70回大会以前は高校の部のサッカー競技も、他の競技と同様に夏に開催されていました。
【参考】滋賀県民総スポーツの祭典
滋賀県民総スポーツの祭典とは、「滋賀県民体育大会の部」「滋賀県スポーツ・レクリエーション大会の部」「滋賀県レクリエーション大会の部」「滋賀県総合型地域スポーツクラブスポーツ交流大会の部」「びわ湖駅伝スポーツフェスティバル」「滋賀県障害者スポーツ大会」の各部で構成される県民総参加型のスポーツの祭典です。
公益社団法人滋賀県スポーツ協会HP参照
決勝トーナメントをかけた1戦の組み合わせ
A〜Cブロックの組み合わせと注目カード
【注目の1戦】Cブロック野洲高校VS膳所高校 選手権予選3回戦と同一カードに
野洲高校:昨秋の選手権予選ではベスト4をかけた草津東戦で力負けした野洲。新チームになって参加した年末の「波崎ユースカップ」では、全国の強豪と試合を重ねレベルアップを図った。2チームの参加となったが2チームとも決勝トーナメントに進出し、それなりの手応えは掴んだか。新チームは中学時代に県大会でも上位に食い込んだセゾンFCの出身選手が中心。
膳所高校:予選トーナメントの初戦が修学旅行と重なり1年生が中心であったことから、PK戦で薄氷の勝利となった。昨シーズンにチームを引っ張ってきた山下選手の抜けた穴は大きいが、主力の多くが昨秋の選手権予選を経験していることが強みか。
D〜Gブロックの組み合わせと注目カード
【注目の1戦】
- Dブロック 水口高校VS守山高校の古豪対決
両校とも昨秋の選手権予選ではベスト8に。守山高校は2年生中心のチームであったため新チームの完成度は高いか。両校とも今シーズンは県リーグ1部への参戦が決定しており、リーグ戦の前哨戦でもある。 - Eブロック 伊吹高校VS八幡商業高校 県リーグ1部同士の対戦
昨秋の選手権予選ではシード校を破ってベスト8に進んだ八幡商業高校。主力が3年生であったため新チームの力は未知数であるが、今シーズンは県リーグ1部に参戦するため期待したい。
一方、近年湖北の強豪クラブチームであるFOSTA出身選手の多くが進学し力をつけている伊吹高校。昨シーズンの県リーグ1部で強豪校の選手を抑えて2年生ながら得点王兼優秀選手に輝いた中村選手(FOSTA)に注目したい。 - Fブロック 比叡山高校VS玉川高校
走力をベースに毎年上位に食い込む比叡山と力のある玉川の1戦。昨シーズンの県リーグ1部での対戦成績は比叡山の2勝となったが新チームでの対戦はいかに。比叡山は積極的に県外のチームとの試合を重ね力をつけてきた様子。対する玉川は昨シーズンの県リーグ1部で2年生ながら優秀選手に選ばれた角田選手(SAGAWA SHIGA)に注目したい。
新人戦の結果は今シーズンの2大タイトルに大きな影響を
滋賀県の高校サッカー2大タイトルと言えば春から夏にかけて開催される高校総体予選(インターハイ予選)と秋に開催される選手権予選。(厳密に言えばプリンスリーグの参入がかかるリーグ戦も大きなレギュレーションですが)
前述の通り新人戦の上位8チームには総体予選のシード権が与えられます。シード権を得るというのは試合数を減らせられるだけではなく強豪校との対戦を延ばせるというメリットがあります。
なお、第71回大会以降の新人戦でベスト8を逃した高校が、翌春の総体予選でベスト8まで進んだのたったの5校。(過去3大会でベスト8になった24校中の19校(80%)が翌春の総体予選でもベスト8に進んでいる。)
そのため、総体予選で上位進出を狙いたい中堅校は(もちろん強豪校も)是が非でも土曜日の1戦は落とせません。
そんな今シーズンを占う1戦に注目ください!