平成の滋賀を引っ張ってきた両校の一戦は、多くの観客が見守る中、野洲ボールで開始。
スターティングメンバー
開始早々、草津東がチャンスを掴む
開始から両校ともテンションが高く、中盤では強度の高い攻防が繰り広げられる。
草津東はシンプルに野洲DFラインの裏にボールを送り、少ない手数でシュートまで持ち込む。一方の野洲は足元の技術の高さを武器にドリブルを中心に切り込む。
先制点は意外な形から
開始7分、草津東が相手のエリア付近で得たFKを素早くリスタート。ボールが左サイドに張っていた9番力石選手に渡る。
フリーで受けた力石選手は中央にクロスを送る。弧を描いた緩やかなクロスはGKの頭上を越えてポストに当たり、そのままゴールに吸い込まれた。
シュートかクロスかは定かではないが、その前のプレー野洲の集中が切れた一瞬の隙をついたリスタートが見事だった。
その後も草津東が野洲のコートで試合を進め追加点
失点後、野洲は気を取り直して果敢にプレーをする。
野洲は2番石原選手と5番中西選手が果敢にボールを追いかけ、草津東のビルドアップに時間を与えない。しかし時折ミスを誘うも、草津東はシンプルに前線にボールを送るためプレスがはまらず、奪う位置が低くなる。
また奪ったボールを落ち着かせ14番井上選手を中心にビルドアップを試みるも草津東の守備が堅く、前線に良い形でボールを送れず攻めが停滞。
一方の草津東は、前線のプレスが機能し野洲コートで試合を進める。特に奪った後の攻守の切り替えが早く、両サイドを起点にスピードに乗った攻めで、多くのシュートチャンスを作る。
すると前半31分、草津東に追加点。7番谷口選手がボックス内でボールを受け、右足を振り抜いたシュートは隅に決まる。野洲のDFラインは3番の間々田選手を中心に身体を張り守っていたが一瞬の隙を突かれた形となった。
野洲も個人技で攻め込むが…
後がない野洲は前半終盤あたりから盛り返す。
奪う位置が低くい時は中盤で引っ掛かる場面が見られた野洲だが、アタッキングサードまで持ち込むと高い個人技を発揮し、草津東を慌てさせる場面を作る。
人数をかけて両サイドを崩すもクロスは弾かれ、またFWに一旦預けようとするも草津東の13番武久選手と4番寺田選手がしっかりと付き、シュートまで持ち込めない。
前半唯一のシュートチャンスであったエリア前の中央のFK。10番福岡選手が直接狙うも草津東GK岡留選手がセーブに阻まれた、
両校譲らず硬直した試合に
決定機が作れないままエンドが変わった後半、開始早々、野洲がシュートチャンスを作る。
4番幸本選手のロングボールに抜けた9番山本選手が、五分のボールを競り勝ち、ボックス内に持ち込みシュートを打つもポストに当たる。
後半も一進一退の攻防が続く中、草津東に試合を決定づけるゴールが生まれる。
7番谷口選手がボックス内で待ち構えていた5番寺川選手に当てる。寺川選手は丁寧に落とした先に10番上原選手。
ダイレクトで右足を振り抜いたシュートはしっかりと枠を捉え隅に刺さった。
その後は、両校ともシュートチャンスを作るも、草津東のGK岡留選手、野洲のGK元村選手の好プレーにより得点は生まれず。
特に草津東は途中交代で入った22番河﨑選手(ラドソン)が、タスクである守備以外の攻撃でも躍動。野洲は思うような崩しができずそのままタイムアップ。草津東高校が野洲高校を3-0で退けて準々決勝に駒を進めた。