終始サンガペースで進めるも終盤の失点に泣く|高円宮杯サッカー選手権関西プレーオフ1回戦

サッカーは難しい。改めてそう思わせられた1戦だった。

11月3日(土)、雨が降りしきるビッグレイクで高円宮杯関西プレーオフ1回戦が行わた。滋賀県1部リーグを優勝した京都サンガF.C.U-15 SETA滋賀は大阪府代表のA.C.ReSaltoと対戦し、0対1で敗戦した。

スターティングイレブン

サンガSETAの定番はいつもの3-4-3でスタート。

スターティングイレブンは前線の組み合わせは試合によって変わるが、馴染みのある顔がこの日もスタートから出場。

選手の氏名はサンガSETAのHPから引用しています。

劣悪なピッチでもスタイルを崩さないサンガSETA

観客席側のサイドは水捌けが悪くボールが止まるようなピッチ。ショートパスを丁寧に繋ぐスタイルのサンガSETAにとっては難しいピッチコンディションだった。

そのためピッチに合わせ、サンガSETAのDFラインはいつもより多くの場面でロングボールを選択していたように見えた。

バックラインは17番瀬川選手、4番山西選手、24番木村選手と技術が高い選手が並んでいるので、ロングボール一辺倒ではなく、状況を見て中盤も絡めたビルドアップを行う。

状況状況に合わせた柔軟な対応が素晴らしいと感じた。

17番のキャプテンは攻守の要だった

攻撃ではFW2番田中選手がボールをおさめ、シャドーの26番野村選手と19番佐々木選手は良い立ち位置でボールを受けて攻撃のリズムを作る。

また細かなタッチと緩急で相手を抜き去る23番中江選手、スピード豊かな6番三嵜選手の両サイドも起点になりゴール前まで運ぶ。

序盤からサンガSETAがボールを保持し、得点の期待が高まるがなかなか決定機を演出でぎず。

するとA.C.ReSaltoもカウンターからチャンスを作る。前半終了間際、相手に決定機が訪れる。

サイドを突破されGKとの1対1の状況を作られる。しかし2年生守護神、88番藤澤選手が好セーブを見せスコアレスで折り返す。

決定機を作るもゴールを奪えずにいると

ボールへの執着がいつもにも増していた2番田中選手

雨が強まった後半。前半と変わらずサンガSETAがボールを保持してゲームを進める。

前半より前がかりになり、CB17番瀬川選手を残し、全員が相手陣地に入る。ボランチの13番中村選手、9番岡田選手も運動量を落とさず、ボール回しの起点なる。

24番木村選手が中盤の位置に上がり攻撃に厚みを加えると後半最初の決定機が生まれる。

24番木村選手のスルーパスに斜めに走り込んだ19番佐々木選手がGKとの1対1を迎える。先制点かと思われたが相手GKの好セーブにふさがれノーゴールに。

その後もサンガペースで進むが相手もさすが激戦区大阪を勝ち進んだチーム。ボールは奪えないがバックパスや横パスをしっかりと狙い、サンガSETAにプレッシャーをかける。

サンガSETAは選手交代で勢いを強める。投入された選手は果敢に仕掛けるなど、全員が好パフォーマンスを見せる。前半よりシュートチャンスを作るもなかなかゴールネットを揺らせない。

後半給水後、この試合最大の決定機を作る。右サイド6番三嵜選手が中央に運ぶ。中央からサイドに走った9番岡田選手にスルーパス。前に出たGKより先に触りゴールかと思われたがわずかに外れた。

好セーブを見せていた2年生GK

終盤に向かうにつれ相手に流れがうつるが、崩されることなく迎えた終了間際。エリア内のスペースに出されたきわどいボールを追ったFWとDFが接触。相手FWがエリア内で倒れPKが宣告される。

サンガSETAのDFが先にボールを触ったように見えたが、またベンチも抗議したが覆らずPKに。このPKを冷静に決められ先制点を許す。

残り少ない時間の中、より前がかりになるがサンガSETAに残された時間はなく、無情にもタイムアップ。サンガSETAの関西での戦いは初戦で幕が下りた。

この悔しさは次のステージで生きるはず!

この試合は、選手全員が高いパフォーマンスを示した。劣悪なピッチにも関わらず、選手自身が考え、長短のパスを駆使し様々な場面で数的優位を作り、サンガSETAペースで試合を進めた。

ボールを保持する時間に対して決定機が少ないのは1年通しての課題には見えたが、それを踏まえても大阪の強豪相手にベストゲームだった。

負けはしたが新人戦から見てきた者の視点としては1年間での個々の成長、チームとしての成熟が見て取れた。この経験を糧に高校サッカーも頑張って欲しい。

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