ツミアゲルモノ-ABRIR FC の取組み-

ツミアゲルモノアブリー FCの取り組み
目次

ツミアゲルモノ-監督(指導者)の想いや情熱を紹介する企画-

JFAに登録されている滋賀の監督者数は116名、指導者数は930名いますが、サッカーに対する考え(想い)や指導方法などは千差万別です。(登録者数は2021年度の数値)ここでは監督やコーチの考えや想いに焦点をあて、チームの特色や指導内容等を紹介します。

一本のパスに込める様々な想いーABRIR FC の取組みー

アブリーロゴ
ABRIR FC

ABRIR FCについて

2020年に創設し今年が活動3年目のABRIR FC。現3年生は第1期生で非常に若いチームでありながら、今年のJFA全日本フットサル選手権大会滋賀県予選や、先月閉幕した高円宮杯U-15滋賀県大会を制しています。

2022年度の高円宮杯U-15リーグ(3部リーグ)では、圧倒的な成績を収め2部昇格を決めています。なお、3部リーグ所属での同大会優勝は初であり、結果もさながら内容も素晴らしかったため、サッカーファンから同チームに期待を寄せる声が多い模様。

このまま滋賀を牽引して行って欲しいです!

スタイルは間違いなく滋賀ジュニアユースで革新的ですね。

アプリーは凄くいいサッカーしてましたね、ちょっとレベルが1つ上のサッカー。

今後しばらく滋賀県はアブリーの時代が来そうな感じですね!

滋賀のサッカー界に新しい風を吹かせたチームの練習内容は

そんなセンセーショナルな活躍を披露したチームを知るべく練習を訪問。

練習場所は和邇(わに)市民センターグラウンド(大津市和邇今宿851)。最寄駅であるJR湖西線和邇駅からは徒歩7分ほどの距離です。

平日の火曜、水曜はこちらの場所で、休日はビックレイクで練習をされています。

では、トップチームの練習に突撃!

といきたかったところですが、週末に大一番(高円宮杯JFA第34回全日本U-15サッカー選手権大会関西大会1回戦)を迎えるということもあってか、急遽別の場所で練習試合が組まれたらしく、優勝チームの練習は見れず…

しかしながら1.2年生(20名程)の練習が行われていましたので見学しました。

アブリー練習風景

パス・ポゼッション重視のメニュー

この日は12名と8名の2グループに分かれて別メニューを行なっていました。一つのグループのメニュー及び練習時間(およそ)は次の通りです。

  1. ウォーミングアップ(5分)
  2. アジリティ+ドリブルトレーニング(15分)
  3. パスコントロール(15分)
  4. 4対2ポゼッション(25分)
  5. 5対3ポゼッション(25分)
  6. ドリブル+フィジカルトレーニング(10分)
  7. 自主練(10分)

練習時間1時間45分のうち、パスを重視したメニューが1時間程度です。

見学してまず驚いたのが練習の密度と濃度。1秒も無駄にせずサッカーに向き合うという想いを感じ取りました。

次に選手のパススピードと質、そしてボールへの意識(球際)です。中学生(下級生)とは思えないほどのパス意識、サッカーへの高い意識です。

最後の10分間は自主練として選手主体でメニューを考え1on1の後、キックの質を高めたいという意見から、ロングキックの練習を行なっていました。意見を出し合って決めていくのは大人でも難しいことですが、発言力のある選手が率先して提案し、他の選手も思春期でありがちな”反抗”をせずに取り組んでいるように見えました。

なお、練習の中で特に印象的だったのが5:3ポゼッション。攻撃側の4人でパスを繋ぎ、相手を剥がして逆サイド(A⇄B)に展開するメニューです。

5対3の説明資料

監督の指導は攻撃側が多く、前進するための工夫等(戦術理解だけではなくパスの目的の再認識も含めて)をお話しされていたようです。このメニューにおける守備側はプレッシングの判断やポジショニングが重要となりますが、攻撃側のパススピードが早い(おそらく3タッチ以内)中でも、後ろの選手のコーチングや個人判断によってカバーやスライド等ができていました。

普段から選手一人一人が考え、サッカーに向き合う姿勢がこのメニューから見てとれました。

なお、もう1つのグループも外6人を使った3対3や、7対5などこちらもポゼッション重視のメニュー。チームのパスへのこだわりを感じます。

その他練習を見て感じたこと【選手について】

  • 基礎技術(パスの質、判断力など)の高さです。ジュニアのグロリアから持ち上がりの選手が多いようで、ジュニアで基礎をしっかり身につけられています。
  • 主体性が高く自主的に動ける選手が多かったです。(技術面以外での指導者による指示は見られませんでした。)
  • サッカーに真摯に向き合っている選手ばかり(戯れたりふざけたりしている姿も見られず、集中して練習に取り組まれていた。良い意味で中学生らしからぬ。)

ABRIR FC 代表兼監督にうかがいました

練習後、ABRIR FC 代表兼監督である沖 典彦氏(綾羽高校卒)にお話をうかがいました。

ABRIRを設立した経緯を教えてください。

アブリーFC活動前からジュニア年代のチーム(グロリアSC)を指導していまして、その子供たちを継続して指導したいと思ったのでジュニアユースを立ち上げました。ジュニアで培った技術(パス)を、ジュニアユース年代でも磨き、またその技術を活かして欲しいという想いからです。

滋賀の中学年代のサッカー大きく2つに分けると、ドリブルとフィジカルの2極化であると考えます。アブリーのパスサッカーは県内では異質にも見えます。監督のパスに対する想いを教えてください。

パスは一人でできない。お互いの考えがなければ(効果的な)パスは成立しないと思います。また判断力や認知力をこの年代で養いたいと思っており、そのツールとして効果的なのがパス。結果的にパスサッカーになったように思います。

確かに、アブリーの練習と選手の姿勢を見ると、1本のパスを追い求めると足元の技術だけではなく様々な効果があるように感じました。(例:パスの質が高い→プレッシングの速さが必要→判断の早さが必要→選択肢を設ける考えることが必要など)
話は変わりますが、週末に迎える関西大会(vs伊丹FC)はどのように挑まれますか?

以前TMの機会をいただいており初めての対戦ではありませんが、、、公式戦で強豪クラブさん相手にどこまで力をだせるかはわかりません。楽しみなところでもあります。

楽しみにしています。ちなみによく県外クラブとTMを組まれているのですか?

関西圏の強豪クラブさんやJのジュニアユースさんなどにお相手いただいています。遠征も多いので県外クラブさんと対戦する機会は多いかもしれませんね。

最後に、将来的な目標を教えてください。

もちろん週末の関西大会も大事ですが、近い将来となると【サンライズリーグ】の昇格が目標です。

練習を見学して

練習中は選手から目を離さず、熱く指導されていた沖監督でしたが、ピッチ外では物腰柔く優しい印象を持ちました。また、今回はしっかり見学できなかったもう一つのグループを指導していた二戸コーチ(G大阪ユース-びわこ成蹊大学-栃木SC等)の的確かつ熱いコーチングも終始聞こえていました。
また、今日お会いした2人の指導者の気持ちに呼応するように、選手が意識を高く持ち真摯にサッカーに向き合う姿はとても気持ちが良いものでした。チームの今後の更なる活躍に期待したいです。

そんなABRIR FCはただいま4期生を募集しています

現在、2023年に中学1年生になる4期生を募集されています。「サッカーを全力で取り組みたい!」「本気で上手くなりたい!」という方はぜひ一度練習を体験してみてはいかがでしょうか。

ツミアゲルモノアブリー FCの取り組み

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