第101回全国高校サッカー選手権大会特別企画〜琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる〜第1回 星稜高校サッカー部 福島元基選手

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企画概要-琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる-

【琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる】とは、琵琶湖を離れ全国各地へ放流されたあとに川で大きく成長する鮎と同じく、滋賀の人間も外に出ることで成長するという意味で使われる言葉で近江商人を象徴する言葉です。

 自身の夢のため若くして親元を離れサッカーに向き合う滋賀出身選手の今を追います。県内で頑張る同年代の選手の刺激に、中学生で進路を検討する際の参考していただければ。

第1回目に特集するのは本田圭佑選手の出身校で活躍する選手

星稜高校サッカー部ロゴ

石川県のサッカー名門高校と言えば、大多数の方が「星稜高校」の名前を挙げるでしょう。

星稜高校サッカー部は、1967年創部で全国高校サッカー選手権大会は30回出場し、全国優勝1回、準優勝1回、3位3回の成績を誇る全国有数の名門サッカー部です。OBには本田圭佑選手、豊田陽平選手、鈴木大輔選手などの元日本代表の選手をはじめ15名程のプロを輩出しています。

なお先月行われた第101回全国高校サッカー選手権大会石川県大会も決勝戦では新鋭の強豪校である鵬学園を相手に4-1のスコアで一蹴し、3年連続31回目の全国大会出場を決めています。

そんな名門校で今年レギュラーとして活躍している選手に滋賀県出身の選手がいることをご存知でしょうか。

部員120名を超える名門でレギュラーを掴み、キャプテンも任されることがある運動量とボールテクニックが注目のチャンスメーカーに取材を行いました。

星稜で活躍する滋賀県出身選手とは

福島元基選手

・氏名:福島 元基
・所属:星稜高校 現3年生(2004年生まれ)
・出身地:高島市
・ポジション:FW/OMF
・出身チーム:RESTA FC
・備考:ボールコントロールや1対1に自信を持つテクニックに秀でた選手。2年生から選手権のメンバーに入っており、今年はキャプテンも任されることもある。

取材内容(Zoom)

ZOOM取材の様子
シガラボ

はめまして。本日はよろしくお願いします。

福島選手

はじめまして。よろしくお願いします。

中学時代(RESTAFC)

シガラボ

まず中学時代について伺います。中学で所属していたRESTAFCについて練習内容や、RESTAで伸びたところ成長したところを押してください。

福島選手

ドリブル練習が中心で、チームで何かをするというよりは個の力を伸ばすのがチームの方針でした。なので、練習では自身のことだけに集中できたので、個の技術が伸びました。

シガラボ

RESTA FCの選手は九州の高校に進学しているイメージがありますが…星稜高校に進学した理由を教えてください。

福島選手

RESTAでは、春休みや夏休みに1〜2週間ほど熊本に遠征して、九州の色々な高校と練習試合をしていました。(その関係で九州の高校に進学することが多いようです。)星稜高校との練習試合をしたことがきっかけで、星稜でサッカーをしたいと思いました。

シガラボ

ちなみにクラブの練習以外でにサッカーのために何か取り組んでいたことはありましたか?

福島選手

部活動は陸上部でした。平日はクラブの練習があってあまり参加できていませんでしたが、マラソン大会に出たりしていました。

シガラボ

中学時代のトレセン歴を教えてください

福島選手

トレセン歴はないです。

シガラボ

強豪校は選抜歴のある選手が必然的に集まるイメージがありますが、セレクション等では選抜歴は加味されないのでしょうかね。同級生とか見てどうでしょうか。

福島選手

周りのことは分からないです。

シガラボ

ちなみに県外に進学することについては親は反対しませんでしたか?

福島選手

親ははじめ県内高校に進学すると思っていました。しかしRESTAの監督やコーチは県外への進学を勧められていたこともあり、自身も県外進学の気持ちを持っていたので、自分の気持ちをしっかりと伝えたところ、最後は尊重してくれました。

シガラボ

15歳で親元を離れるのは大変な決断だったと思います。厳しい環境でずっと揉まれているんですね。

福島選手

中学時代が1番厳しかったです。

シガラボ

それはRESTAの練習がきつかったということですか?

福島選手

練習もそうですが、高島の自宅から練習場所まで通うのも大変でした。

※RESTA FCの練習は野洲/守山で行われているため、高島からJR湖西線の堅田駅まで出て、監督の送迎で練習会場まで行っていたとのことです。(片道1時間以上はかかりそうです)

星稜高校での3年間や選手権初戦に向けて

シガラボ

星稜高校サッカー部の入部当時の印象を教えてください

福島選手

レベルが上がっても個の技術は通用すると感じました。自分は身長が小さいということもあり当たり負けなど、フィジカルの部分は差を感じました。

シガラボ

2年生からメンバー入りしていましたが、入部以降試合に絡むために取り組んできたことを教えてください。

福島選手

日々の練習をしっかりと取り組むことはもちろんですが、全体練習後の自主練を欠かさずにずっと取り組んできました。星稜はサッカーに集中できる環境があり、寮の隣にグラウンドがあります。毎日夜遅くまで、オフも返上してボールを蹴っていました。

シガラボ

12月29日に控える東山高校との初戦について意気込みを教えてください。

福島選手

自分がこれまで積み上げてきたことは確実にあるので、それを自信に変えて楽しみたいと思っています。

シガラボ

福島選手はテクニックや山下選手との関係性などが注目されている点かと思いますが、プレーで注目してもらいところは?

福島選手

そういうところを見てもらいたいと思います。

取材を通じて

初対面にも関わらず自然体の様子で話してくださった福島選手。
周りを必要以上に意識せず、自分自身に焦点を当てられる気持ちの強さ、何より中学時代に往復2時間ほどかけてクラブの練習に通っていた話しなどから、好きなサッカーに真摯に向き合う姿勢が画面越しでも強く感じました。名門校でレギュラーを張る選手の揺るぎない信念(自信)、メンタリティーというものを教えていただいたように思います。
また、トレセン(選抜歴)にこだわられていない様子から、トレセンという一部の評価を意識しすぎず、自分に向き合うことが重要であることを改めて感じさせられました。
なお、星稜高校には福島選手のほか、県大会決勝でも途中出場した天川選手(2年生 BIWAKO SC)も滋賀県出身です。
第101回全国高校サッカー選手権大会の星稜高校初戦は12月29日(木)12時からです。相手の東山高校(京都府代表)にも滋賀県出身選手は多数いますが、ぜひ福島選手や天川選手に注目ください。

最後になりますが、福島選手をはじめ星稜高校のご関係者様、お忙しい中貴重な時間をいただきありがとうございました。

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